動注治療をはじめました

動注治療

動注(動脈注射)治療は、一般的な注射針もしくは点滴で使用する極めて細いチューブを用いて、手首ないしは足首などの動脈から抗生物質(イミペネム・シラスタチン)でできた粒子を直接注入し痛みの原因部位にできてしまう異常な血管(モヤモヤ血管)を詰まらせることにより、炎症や痛みを軽減させる治療法です。
動脈注射後、正常な血管は自身で拡張することにより詰まりを解消しますが、異常な血管は拡張することができないため詰まったままとなります。

【適応疾患】

ヘバーデン結節やブシャール結節、母指CM関節症、デュケルバン腱鞘炎、足底腱膜炎、外反母趾、母趾種子骨障害、有痛性外脛骨、アキレス腱炎などの慢性炎症が対象となります。他にテニス肘、野球肘、膝蓋腱炎なども対象です。

【治療法の特徴】

1度だけでは効果が十分でない場合がありますが、2度の治療で、動注治療を受けた8割以上の患者さんにおいて一時的な効果ではなく、治癒に向かう効果があることが報告されています。

【副作用やリスク】

ほとんど副作用はありませんが、まれに注射部位に内出血が生じる場合や、薬剤アレルギーが起こることがあります。すでに年間5,000人近くの患者さんがこの治療を受けていますが重大な副作用は報告されておらず、安全性が確認されています。この治療はオクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発されたものです。当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び動注治療を行なっております。

【特徴】

痛みの原因に直接アプローチするため、高い効果が期待できます。

日帰りで行えるため、患者の負担が少ない治療法です。

保存療法で効果がみられない場合に、選択肢の一つとなります。

動注治療は、痛みの原因に直接働きかけることで、より効果的な治療を可能にする方法として注目されています。

【動注治療の流れ】

①問診・診察

動注治療をご希望の方は本治療の適応であるかを診断するために、まず健康保険で受診をしていただきます。

モヤモヤ血管の有無を調べるためには、患者さんの痛みの経緯や部位、症状の特徴などを詳しくお聞きし、その情報を参考にします。また、身体の観察からも血管に関連する所見を探し、レントゲン、超音波検査、MRIなどの画像診断を行い、モヤモヤ血管の有無を確認します。適応があれば改めて動注治療の予約を取っていただきます。
その際、動注治療についての説明があります。

②動注治療当日

疾患により手首または足首に局所麻酔を行います。次に超音波ガイド下で細い針を手首や足首の動脈に挿入して薬剤を注入します。エコーで血管内にあることを確認し薬液を入れていきます。注射された際に「びりびりする」「熱くなる」などの症状が生じることがありますが、数分で改善します。治療自体は5~10分程度で終了いたします。
治療後は3分ほどの短い時間の圧迫だけですぐに帰宅することが可能です。当日のシャワーや入浴は制限なくお入りいただけます。

【費用】

※動注治療は、日本ではまだ保険診療として認められていません。そのため、先進医療や高額医療の補助の対象とはなりません。動注治療実施日の痛み止めや湿布の処方、および検査もすべて自費となりますのでご注意ください。

治療の効果はすぐに出るものではありません。効果が出るまでに時間がかかることが多く、早い人では数日ですが、時間がかかる場合は3か月を要することも珍しくありません。痛みをゼロにする治療ではなく、強い痛みを和らげる治療ととらえていただけたらと思います。

通常2回の治療を受けていただくことをお勧めしています。初回と2回目の間隔は1か月半から2か月くらいが一般的です。また、5年以上痛みが続いている方では、効果が出にくいことが知られています。

①    へバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症、デュケルバン腱鞘炎 など

片側 ¥25,000(税別)

両側 ¥35,000(税別)

②    足底腱膜炎、母趾種子骨障害、有痛性外脛骨、アキレス腱炎など

片側 ¥30,000(税別)

両側 ¥40,000(税別)

ご不明な点がございましたら、クリニックまでお問い合わせください。

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