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自宅でできる体操【下肢編②】

前回に引き続き自宅でできる体操【下肢編②】をご紹介します。

今回はスクワットです。

目的:下肢筋力の向上(大腿四頭筋・大殿筋)、大腿四頭筋・大殿筋は抗重力筋 と言われており、立ったり歩いたりするのに重要な筋肉です。

<方法>

①開始姿勢は手を腰に当てて真っ直ぐに立ちます(写真1)

②背中が丸くならないように股関節から身体を折り曲げます(写真2)

ポイント:腰に当てた手を挟むような意識で行ってみてください!

※応用編として両手をバンザイした方法も動画で紹介しています。

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(写真1)          (写真2)

【動画】スクワット

 

自宅でできる体操 【下肢編①】

みなさんこんにちは。

 

新型コロナウイルスの影響で、自宅にいる時間が普段より長くなっているという方

も多いと思います。そこで今回のコラムでは、自宅でできる簡単な運動をご紹介し

ます。最後に動画を載せているので見ながら一緒に運動しましょう。

目的:下肢筋力の向上(大腿四頭筋・大殿筋)、大腿四頭筋・大殿筋は抗重力筋 と言われており、立ったり歩いたりするのに重要な筋肉です。

<方法>

①両手を組んで前方にのばします(写真1)

②胸を張ったままからだを前傾させていきます(写真2)

③両足に体重が乗ったら、おしりをあげて立ち上がります。同時に組んだ手を挙げていきましょう

写真1写真2

(写真1)          (写真2)

 

【動画】椅子からの立ち上がり運動

 

【コラム】トレーニングについて2

5原則

 トレーニングの量や強度、種目の難易度は、単純なものから始め、段階的に複雑な動作・負荷量を上げていくことが重要です。自分ができるトレーニングの負荷、回数、強度などをある程度の期 間(1週間〜1ヶ月)かけて段階的に負荷を高めていくことで、トレーニング効果を高めることができるのです

 トレーニング効果を獲得するためには、目的や方法を十分に理解し、何のために行っているか、どこの部位のエクササイズを行っているか意識することが重要です。

③  どこか一部分に集中したトレーニングをしていると、バランスを崩し怪我につながる可能性があり

     ます。偏らず全身をバランス良くトレーニングを行うことがケガをせず安全に行うために必要です

今回は5原則のうちの3つをご紹介しました。

次回のコラムでは残り2つの原則についてご紹介致します。

【コラム】トレーニングについて

今回はトレーニングについてです。トレーニングの方法はたくさんありますがどのトレーニングも原理・原則を基に行っております。ではその原理・原則とは何かというと3原理・5原則になります。本日のコラムではこの中の3原理について記載していきます。

3原理

 身体の機能を高める場合は、日常生活以上の負荷(体重以上)を身体にかけることが重要です。

 トレーニングで高めた体力や筋肉量も途中でやめてしまえば元のレベルに戻ってしまいます。現在の体力や筋力を維持するためには継続して行う必要があります。

 

③ 部分的に向上させたい部位や能力に見合ったトレーニング負荷をそれぞれの部位にかける必要性があります。

以上が3原理です。

次回の記事では5原則について記載します。

【コラム】肩関節周囲炎について

<肩関節周囲炎=いわゆる四十肩とは>

中高年の方が悩まされる肩の痛み、いわゆる四十肩」は40歳台を中心とした中年以降に発症する「肩疾患の総称」です。

明らかな原因なく発症し、「疼痛と可動域制限」がみられます。

髪を結ぶ、着替えなど」の日常生活動作が障害されます。

一般的に①急性期②亜急性期③慢性期の3つに分けられ、それぞれの時期2に応じた対処が必要です。

肩1

 

<症状>

①  急性期(痛みが強い時期)

きっかけなく肩の痛みや違和感から始まり、「運動時痛」に加えて「夜間痛」が出現します。急速に増悪し、痛みで動かせなくなり、徐々に関節が硬くなっていきます。

※夜間痛とは夜の眠りを妨げる痛みをいいます。

 

②拘縮期(肩の動きが悪くなる時期)

徐々に安静時痛や夜間痛は軽減しますが、「肩関節が拘縮し可動域制限」が残ります。動かす際に突っ張るような痛みが生じます。

 

③緩解期(症状が改善する時期)

殆どの痛みが軽減し、関節可動域も改善してくる時期です。

日常生活動作に支障はなくなります。

 

最後に・・・

四十肩はある時期を過ぎれば自然と良くなると言われています。

ただ、自然に良くなるという思い込みによって、痛みに耐えながら日常生活や仕事を続け、悪化してから来院し、治療に難渋するケースも珍しくありません。

コラムをご覧の方で症状が当てはまる方、2~3週間程度経過しても症状改善の兆しがない場合、一度診察で診てもらいましょう。

 

次回は各病期ごとの治療方法についてお話しします。

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション4

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

 

〇スポーツ期(競技復帰以降)

 目的競技復帰後のフォローアップ
リハビリ内容
 復帰直後はいきなりすべての練習メニューに参加するのでなく、徐々に時間・練習量を増やしていくことが望ましいです。当院では復帰後もその都度患部の状態や動作のチェックを行い完全復帰までのサポート行います。競技復帰してからも、自身が思うように動けていない、不安感・疼痛が出現したりなど十分なパフォーマンスを発揮できないことがあると思います。その際には再び、問題とされている機能不全を見つけ出し、さらなるアプローチを行い競技復帰へのサポートを行います。

 

ACL復帰後1 ACL復帰後2

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション3

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

〇術後中期~後期(6か月以降)
 目的:競技復帰への準備段階、再発予防

リハビリ内容
術後6か月からは部分的に練習復帰します。競技に必要とされる機能の獲得を目指した競技特性を考慮したトレーニングを実施していきます。また復帰後、再受傷させないための大事な時期だと言えます。膝関節周囲の筋力が改善したからといって再発が防げるとは限りません。各種競技における特有の動作の中で、いかに膝関節への負担を減らし、ストレスなく動ける動作の獲得がポイントとなってきます。

 

次回のコラムでは引き続き前十字靭帯損傷術後、競技復帰後のリハビリテーションについてお伝えします。

【コラム】膝前十字靭帯損傷後のリハビリテーション2

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

術後3か月以降は運動量・負荷を上げていき、スポーツ復帰を目指したリハビリが中心となります。

ジャンプ・アジリティ(方向転換・加速・減速など)・ランニング・ダッシュなどの基本的な動作から競技特性を考慮した複合動作を行う時期です。

 

〇術後中期~後期(3~6ヶ月)
 目的練習参加への準備、全身の連動性・耐久性の改善、負荷量の増加。

リハビリ内容
 手術後3か月からは練習へ参加するための準備期間となります。そのため、運動量・負荷を上げていく時期にな

ります。片足でのスクワットやジャンプ動作・止まる動作・切り返す動作・ダッシュなどを行っていき、膝だけでなく股関節や足関節、体幹を含めた全身の連動性や全身耐久性の再獲得が必要となってきます。

ただし、この時期から負荷を上げていきますが、膝の不安定感や再受傷の恐怖感などがあるため無理に上げていく必要はありません。個々の状態に応じて負荷量を決定します。

 

次回は術後後期以降(6ヶ月~)のリハビリテーションについて掲載します。

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション

今回のテーマは膝前十字靭帯術後のリハビリについてです。

術後は炎症がおこり,腫れ,熱感,痛みが強くなります。日常生活に支障がでるため,まずは怪我をする前と同様に日常生活を送れるようになるためのリハビリを行います。

 

○術後早期1(術直後~3か月)
目的:腫れなど炎症の改善、関節可動域・筋力の改善

正常歩行獲得

リハビリ内容
術後は患部の炎症が強く、また足の循環が悪くなっています。そのため、患部のアイシングとふくらはぎの循環改善が最優先されます。ふくらはぎへのマッサージはもちろんのこと、足関節を動かすことでふくらはぎの筋肉を動かし循環を改善させます。その他、物理療法と言われる低周波や超音波を使用することで、患部回復を促進させます。
また、活動量が多くなりすぎると炎症を増悪させてしまいますので歩く距離や時間に気を付けてください。一つの指標としては腫れや痛みが翌日に強くなったりしたときは注意が必要です

 

○術後早期2(術直後~3か月)
目的:腫れなど炎症の改善、関節可動域・筋力の改善

正常歩行獲得

リハビリ内容

術直後は膝関節の炎症や筋肉の硬さにより、動かしづらさや筋力低下が起こります。この時期リハビリでは膝関節への負担を軽減していくために、膝関節の関節可動域の拡大と筋力訓練が主体になってきます。関節可動域訓練では動きを阻害する筋肉や皮膚その他の組織の硬さの改善したあと膝の曲げ伸ばしを行い,関節可動域を獲得していきます.

筋力訓練では膝関節の動きに重要となってくる膝蓋骨(いわゆるお皿)の動きを改善させる大腿四頭筋の内側広筋斜走線維(もも前の筋肉)のトレーニングを主体に行っていきます。スクワットや足上げなどの筋力訓練を行い、特にもも前の筋力回復を図ります.

また,この時期患部の状態をみて松葉杖を外すことになりますが、膝関節への負担が増えますので、松葉杖が外れたからといって歩く量を増やしても良いということではありません。

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【コラム】ストレッチについて

今回は、皆さんが普段行っているストレッチの目的や方法について説明していきます。

今回紹介するストレッチは、①スタティックストレッチ、②ダイナミックストレッチです。

そもそも、ストレッチを行う目的は、大きく3つと言われています。

1、コンディショニング

2、リハビリテーション

3、傷害予防

これは、ストレッチにより筋肉の緊張(硬さ)を緩める、関節可動域の増加、循環の促進による疲労物質の除去が得られるからです。

ストレッチ

それでは、ストレッチの方法と特徴について説明していきます。

①スタティックストレッチ

スタティックストレッチは反動や弾みをつけず、筋肉をゆっくり伸ばしその状態を20秒〜30秒程度維持する方法です。つまり、ストレッチをしている間は身体を動かさずに行います。

このストレッチの特徴は、ゆっくり行うことで、筋肉痛を起こさず安全に筋肉の柔軟性が獲得できるということです。また、このストレッチは方法が簡単で、一人でも実施できます。

 

②ダイナミックストレッチ

ダイナミックストレッチはその名の通り、ダイナミックな動作で伸ばしたい筋肉を伸ばし、伸ばしきったところで止めて筋肉を伸ばす方法です。

このストレッチの特徴は、筋肉の弾性力を高める積極的な柔軟性トレーニングであるということです。しかし、効果的に実施するためには、正確な動作でなければならないため、スタティックストレッチより難易度が高くなります。

 

最後に2つのストレッチの使い分けについて説明します。

一般的に、運動前はダイナミックストレッチを組み入れた方が効果的だと言われています。また、クーリングダウンではダイナミックストレッチよりも、スタティックストレッチを行うことで、筋肉の疲労による痛みの軽減や柔軟性の改善が得られます。

 

今回は2つのストレッチについて紹介しましたが、それ以外にも徒手抵抗によるストレッチやブラジル体操として有名なバリスティックストレッチなどがあります。興味のある方は是非調べてみてください。