PRP

PRP療法

再生医療とは

当院は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(以下、再生医療法)」の規則に則り、「再生医療等提供計画」を関東甲信越厚生局へ提出・受理され、
厚生労働省のホームページ「再生医療提供医療機関の一覧(第二種・治療)」に掲載されています。
再生医療は、日本国内において再生医療新法によって厳格に規制・管理されており、安全性が担保された方法で届出が受理された施設、
登録された医師に限り実施することができます。

計画名:多血小板血漿(PRP)投与による変形性関節症の治療
計画番号:PB3180081
計画名:多血小板血漿(PRP)投与によるスポーツ外傷を含む筋・腱・靭帯損傷治療
計画番号:PC3180217

PRP(Pletelet Rich Plasma:
多血小板血漿)療法

PRP療法は組織の修復を促す効果が
期待されます。

PRP療法は、患者様ご自身の血液から『組織を修復する成分』を抽出・濃縮し、再び患部に注入する治療法です。 私たちの身体の中には、傷ついた組織を修復させる自然治癒力が備わっています。PRP(多血小板血漿)はその役割を担う『血小板』を多く含んだ血漿です。血小板には出血を固めて止める止血作用のほか、成長因子を放出して組織の修復を促す作用があります。この成長因子の作用を利用した治療法がPRP療法です。

PRP療法

当院のPRPについて





当院ではGPSⅢとAPSの2つのPRP療法が
受けられます。

①GPS

GPSは『GPSⅢシステム』を用いて作られるPRPのことで、主に筋肉や靭帯、腱の損傷に対して適応があります。GPSⅢシステムではPRPに白血球を加えたLR-PRP(Leukocyte Rich-PRP:高白血球多血小板血漿)を作製することが可能です。白血球は血小板とともに組織の修復に重要な役割を果たしています。一般的に血小板と白血球の数が多いほど、組織修復を促す効果が期待できるといわれており、GPSⅢシステムで作製されたLP-PRPは、濃縮前の全血中濃度と比べて血小板は6〜9倍、白血球は3〜6倍まで増加します。

GPS

②APS

APS(Autologous Protein Solution:自己タンパク質溶液)は次世代PRPと呼ばれており、GPSからさらに抗炎症物質と成長因子を抽出・濃縮させた高濃度のPRPです。炎症と抗炎症の不均衡を整える働きを持つため、関節治療への応用が期待されています。主に変形性関節症などの痛みに対して適応があります。欧州の臨床試験では、中等度の変形性ひざ関節症に対して、1回の注射で「痛みと機能」の改善が最大24ヵ月間持続したと報告されています。

APS
○GPS,APSともに採血日(2回目の来院日)に注射を行います。
○当院では1回の注射を基本治療としています。料金詳細は下記をご参照ください。

スポーツ選手とPRP療法

スポーツ現場におけるPRP療法の役割

海外では、2000年頃からスポーツ選手の怪我の治療法としてPRP療法が行われてきました。国内では、それに少し遅れてスポーツ選手の治療法として注目され始め、最近ではメジャーリーグの大谷翔平選手や田中将大選手が利用したことで、多くの人にも認知されるようになりました。PRPには損傷した筋肉や靭帯・腱などの組織の修復を促す効果が期待されるため、怪我からの早期復帰を望む選手手術を回避したい選手の治療選択の一つとなっています。

スポーツ

PRP療法の適応と対象疾患

当院では保存療法(薬剤、リハビリ)と手術療法に加え、第3の治療法としてご提案しております。主な適応として、GPS(PRP)はスポーツによるケガ(筋肉・靭帯・腱の損傷)、APSは変形性ひざ関節症をはじめとする関節内の炎症(痛み)です。変形性ひざ関節症の方は、GPSを選択することも可能です。詳しくは診察・リハビリの際にお尋ねください。各種疾患は下記の通りです。

PRP療法の適応

対象疾患

・変形性ひざ関節症       ・肉離れ(筋肉損傷)
・前十字靭帯損傷(ACL損傷) ・捻挫
・半月板損傷          ・野球肘、野球肩
・ジャンパー膝(膝蓋腱炎)   ・テニス肘
・アキレス腱断裂、アキレス腱炎 ・腱鞘炎
・足底腱膜炎          ・靭帯・腱損傷など

対象疾患

PRP療法のメリット・デメリット

治療のメリット

1.患者様ご自身の血液を用いるため、感染やアレルギー反応などの副作用のリスクがなく、安全性が高い。
2.採血後、すぐに注射が行えるので早期治療と治療期間の短縮が期待出来る。
3.注射による治療のため、体の負担が少なく、早期に日常生活が送れます。
4.繰り返し治療を受けることができる。
5.治療効果が長期間持続する可能性あり。
(1回の注射後、治療効果が最大24ヶ月間持続したと報告あり。※APS療法に関して)

治療のデメリット

1.効果に個人差がある
2.注射後に皮下出血や痛み、腫れ、熱感を伴うことがある。
※ 基礎疾患がある方や免疫治療を行っている方など、一部治療が受けられない場合があります。
心当たりのある方は医師・看護師までお尋ねください。

費用について



PRP療法は保険適応外治療となっております。治療は全て自己負担となります。

GPSⅢ 100,000(税抜き)※ 施術後の定期診察込み
APS 300,000(税抜き)※ 施術後の定期診察込み

受診から注射までの流れ

診察(初回来院日)

お電話にてPRP療法を希望していることを伝え、診察予約を取ります。
診察ではレントゲン、エコー、必要に応じてMRI検査を行い、
治療部位の状態確認とPRP療法の適応を判断します。
治療を開始する場合、医師から治療説明を行い、注射日を確定します。

初回

診察・注射(2回目の来院日)

再度治療説明を行い、治療同意書に署名を行って頂きます。 その後、PRPを作製するための採血を行います。 遠心分離機と専用キットを用いて、PRP溶液を作製していきます。
①採血を行います
   ↓
②専用キットによって血液中の(組織修復を促す)成分を抽出・濃縮しPRPを作製します。
(PRP作成中は待合室でお待ちいただきます。作製時間はおおよそ20~30分です。)
   ↓
③作製したPRPを患部に注射し、治療完了となります。

2回目

診察(1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月)

PRP治療の後、状態確認のために定期診察が必要です。
PRPは再生医療法に基づく治療となっており、厚生労働省への定期報告が義務付けられております。PRP注射後の定期診察へのご協力を宜しくお願いします。 ※定期診察は全て治療費に含まれております。

3回目以降