祐天寺整形外科クリニック

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コラム

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション4

2020/02/15

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

 

〇スポーツ期(競技復帰以降)

 目的競技復帰後のフォローアップ
リハビリ内容
 復帰直後はいきなりすべての練習メニューに参加するのでなく、徐々に時間・練習量を増やしていくことが望ましいです。当院では復帰後もその都度患部の状態や動作のチェックを行い完全復帰までのサポート行います。競技復帰してからも、自身が思うように動けていない、不安感・疼痛が出現したりなど十分なパフォーマンスを発揮できないことがあると思います。その際には再び、問題とされている機能不全を見つけ出し、さらなるアプローチを行い競技復帰へのサポートを行います。

 

ACL復帰後1 ACL復帰後2

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション3

2020/02/1

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

〇術後中期~後期(6か月以降)
 目的:競技復帰への準備段階、再発予防

リハビリ内容
術後6か月からは部分的に練習復帰します。競技に必要とされる機能の獲得を目指した競技特性を考慮したトレーニングを実施していきます。また復帰後、再受傷させないための大事な時期だと言えます。膝関節周囲の筋力が改善したからといって再発が防げるとは限りません。各種競技における特有の動作の中で、いかに膝関節への負担を減らし、ストレスなく動ける動作の獲得がポイントとなってきます。

 

次回のコラムでは引き続き前十字靭帯損傷術後、競技復帰後のリハビリテーションについてお伝えします。

【コラム】膝前十字靭帯損傷後のリハビリテーション2

2020/01/15

前回に引き続き前十字靭帯術後のリハビリについてです

術後3か月以降は運動量・負荷を上げていき、スポーツ復帰を目指したリハビリが中心となります。

ジャンプ・アジリティ(方向転換・加速・減速など)・ランニング・ダッシュなどの基本的な動作から競技特性を考慮した複合動作を行う時期です。

 

〇術後中期~後期(3~6ヶ月)
 目的練習参加への準備、全身の連動性・耐久性の改善、負荷量の増加。

リハビリ内容
 手術後3か月からは練習へ参加するための準備期間となります。そのため、運動量・負荷を上げていく時期にな

ります。片足でのスクワットやジャンプ動作・止まる動作・切り返す動作・ダッシュなどを行っていき、膝だけでなく股関節や足関節、体幹を含めた全身の連動性や全身耐久性の再獲得が必要となってきます。

ただし、この時期から負荷を上げていきますが、膝の不安定感や再受傷の恐怖感などがあるため無理に上げていく必要はありません。個々の状態に応じて負荷量を決定します。

 

次回は術後後期以降(6ヶ月~)のリハビリテーションについて掲載します。

【コラム】労災保険とは

2019/12/15

労災保険とは?

はたらく方を守ってくれる労災保険、そんな労災保険について簡単にご紹介します

労災保険とは仕事中や通勤中に事故・災害にあって、ケガをしたり、病気になったり、体に障害が残ったり、死亡した場合などに保障を行う制度です

 

また、災害にあった被保険者の社会復帰や、遺族への援助なども行います

業務中のケガや病気は「業務災害」、通勤中に起こったものは「通勤災害」となります

 

 

業務中や通勤途中のケガで病院を受診するときは健康保険証は使わないようにしましょう

健康保険証は仕事に関係のない病気やケガのための制度なので労働災害には使えません

 

労災は予期せぬときに降りかかります

労災保険について知っておくといざというときでも困らず対応できるのではないでしょうか?病気やケガをしないことが一番ですが、もし起こってしまった場合には頼れる制度があることを覚えておいてください

労災①

【コラム】膝前十字靭帯損傷術後のリハビリテーション

2019/12/1

今回のテーマは膝前十字靭帯術後のリハビリについてです。

術後は炎症がおこり,腫れ,熱感,痛みが強くなります。日常生活に支障がでるため,まずは怪我をする前と同様に日常生活を送れるようになるためのリハビリを行います。

 

○術後早期1(術直後~3か月)
目的:腫れなど炎症の改善、関節可動域・筋力の改善

正常歩行獲得

リハビリ内容
術後は患部の炎症が強く、また足の循環が悪くなっています。そのため、患部のアイシングとふくらはぎの循環改善が最優先されます。ふくらはぎへのマッサージはもちろんのこと、足関節を動かすことでふくらはぎの筋肉を動かし循環を改善させます。その他、物理療法と言われる低周波や超音波を使用することで、患部回復を促進させます。
また、活動量が多くなりすぎると炎症を増悪させてしまいますので歩く距離や時間に気を付けてください。一つの指標としては腫れや痛みが翌日に強くなったりしたときは注意が必要です

 

○術後早期2(術直後~3か月)
目的:腫れなど炎症の改善、関節可動域・筋力の改善

正常歩行獲得

リハビリ内容

術直後は膝関節の炎症や筋肉の硬さにより、動かしづらさや筋力低下が起こります。この時期リハビリでは膝関節への負担を軽減していくために、膝関節の関節可動域の拡大と筋力訓練が主体になってきます。関節可動域訓練では動きを阻害する筋肉や皮膚その他の組織の硬さの改善したあと膝の曲げ伸ばしを行い,関節可動域を獲得していきます.

筋力訓練では膝関節の動きに重要となってくる膝蓋骨(いわゆるお皿)の動きを改善させる大腿四頭筋の内側広筋斜走線維(もも前の筋肉)のトレーニングを主体に行っていきます。スクワットや足上げなどの筋力訓練を行い、特にもも前の筋力回復を図ります.

また,この時期患部の状態をみて松葉杖を外すことになりますが、膝関節への負担が増えますので、松葉杖が外れたからといって歩く量を増やしても良いということではありません。

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