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コラム
肩こりについて(頚部のしくみ)
2014/01/6
本年から定期的にコラムを載せて私たちが持っている知識を皆様に発信できればと思っています。
最初は日常で良く目にし、皆様が経験したことが多い肩こりを中心に話をしていきます。
今後、肩こりの原因、メカニズム、対処法等何回かにわけて掲載していきます。
第1回目は肩こりを引き起こす筋肉とその周辺の構造をご説明致します。
肩こりを引き起こす主な筋肉
・僧帽筋(そうぼうきん):後頭部から鎖骨や肩甲骨の端(腕に近い部分)と、背骨から肩甲骨の内側の間にある筋肉
・肩甲挙筋(けんこうきょきん):後頭部から肩甲骨の内側につく筋肉
・脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん):背骨に沿って張っている筋肉
僧帽筋 肩甲挙筋 脊柱起立筋
この3つの筋肉は、力を抜けば重力に引かれて前へ落ちてしまう頭を持ち上げている筋肉なので、「抗重力筋」と呼ばれますこの抗重力筋がなんらかの原因で疲労を起こすと、肩こりになるわけです。
頸椎の働き
1、重い頭と腕を支える。
2、頭を動かす。
3、神経を保護する。
中央の図のように正常な首の骨は後方に反っていて、重い頭を支えています。頸椎は適度にカーブすることでスプリングのように機能し、重たい頭の重みを適度に分散させています。頚椎は骨(7個)と椎間板が交互に組み合わさった構造をしています。脊髄神経はこの骨の真ん中の管腔構造の部分(脊柱管)を通って存在しています。骨と骨の間の小さな穴(椎間孔)からはこの脊髄神経からわかれた神経根と呼ばれる細い神経が出てきます。神経根は左右8対あり、それぞれ肩、腕、指などに到達し、筋を支配しています。
姿勢が悪くなると一番右の図のように頸椎が真っ直ぐになるストレートネックと呼ばれる状態になってしまいます。前述したようにカーブによるスプリング機能がある頸椎が真っ直ぐになってしまったらどうなってしまうでしょうか?
次回は原因についてお話をしたいと思います。
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2013/09/1
一般、スポーツ整形外科疾患やスポーツの競技特性などの私たちがもっている専門的な知識をわかりやすくご説明いたします。