スポーツ整形外科・一般整形外科・リハビリテーション科

コラム

肩こりについて(原因)

2014/01/16

今回は第2回目となります。肩こりの原因を説明します。

昨今デスクワークや携帯を見たりと肩甲骨を固定し、頭を前に傾けて生活することが多くなりました。人間の頭は約5kgもあり、頸椎(首の骨)はその重さを支えるために緩やかなS字カーブを描いてスプリングのように重さを分散しています。

頭を前に傾けると顎が前に出てきます。その状態で長時間のデスクワークなど同じ姿勢が続くことによって、頭を支えるために首の後側の筋肉が働き続けます。頭を前に傾けた姿勢で頭の重さを支え続けることにより頸椎のS字カーブが崩れ、いわゆるストレートネックという状態になります。正常ではS字になっている頸椎がストレートになることでクッション性が低下し、頭の重みが特定の筋や靭帯にストレスとなります。

そうすると首から肩にかけて負担がかかる場所が限られ、首を支える筋肉に過剰に負担がかかり続けます。その状態が続くと筋が硬直し、疲労物質が蓄積し激しい痛みを引き起こします。さらに頭が前に出た分バランスをとろうと骨盤が後傾(後ろにたおれる)し、脊柱が後弯(猫背なること)します。結果、頭部と両腕を支えるために僧帽筋、肩甲挙筋といった背中側の筋肉が引っ張られこわばり、さらに胸の筋肉(大胸筋、小胸筋など)が短縮し、肩が前に出て下がった状態になったまま戻りにくくなります。そうなると、肩甲骨周囲の筋が固まり、姿勢が固定され、頸椎を含む脊柱(背骨)が動かなくなることで首が回らなくなったり、一定の高さ以上肩が上がらなくなります。

首や肩が動きにくくなった状態で首や肩を動かし続けると、頸椎疾患(頸椎椎間板症、変形性頸椎症など)や肩関節疾患(五十肩、インピンジメントショルダーなど)へ二次的に移行することがあります。

 

姿勢影響 首 姿勢影響 肩

姿勢の変化でここまで首と肩の動きが制限をされてきます。

いつもとっている姿勢は悪くないでしょうか?

心がけ一つで予防できることもあります。肩こりにお悩みの方はここから初めてみてはいかがでしょうか。

 

次回は具体的な原因を詳しくお伝えしていきます。

 

PAGE TOP